先行特許文献を見つける6つのステップ

投稿者: | 2020年8月23日

自分で考え、思いついた発明について、
「これって、特許になるの?」
なんて思ったことありませんか?

そして⇒「そんなこと、すぐにわからないか。まあいいか。」
なんて思うこともありませんか?

実は、自分で考え、思いついた発明が特許になるかどうか、
簡単に調べることができるんです!

もちろん、自分で考えた発明が特許になるためには、
「同じ発明が、この世で既に知られていないこと」が必要です。
※このページでは「特許性(新規性・進歩性)の細かい説明」は省きます。

なので、自分で考えた発明と同じ発明が、特許文献として存在しなければ、
特許になる可能性がある、ということです!

ここでは、特許文献の調査に慣れていない場合でも、
既に公開されている「特許文献」を、簡単に探す方法について、
シンプルに紹介させていただきます!

①まず、調べる内容『調査内容』を決めよう

「何を探すか?」はとても大事ですよね。

探す内容が決まっていなければ、検索キーワードも入力できないし、
見つけた特許公報の内容を読んでも、その特許公報が「探すべき特許文献」なのか、
また、「探さなくてよかった特許文献」なのか、判断できないですから。

なので『調査内容』を予め決めておくことは、
とっても大事です!

では、『調査内容』の中身は?

ズバリ、「自分で考え、思いついた発明」を『調査内容』にすればOKです!
そして「発明の簡単な説明文」があれば大丈夫です。

つまり、細かい内容を説明した文章でなくても、
「箇条書き」でいいのです。

【例】~自動車のドアのハンドルの構造~
構成1:『自動車のドアのハンドルの構造であって』
構成2:『ハンドルがバネ付き蝶番(ちょうつがい)である構造』
※ここから先は、この【例】についての『調査内容』を参考に説明していきます。

②検索キーワードはどやって決める?

これは簡単です。
『調査内容』が『自動車のドアのハンドルの構造』と『ハンドルがバネ付き蝶番』であれば、
「自動車」、「ドア」、「ハンドル」、「バネ」及び「蝶番(ちょうつがい)」を
検索キーワードにすればいいです!

③《特許分類》を探す

えっ!《特許分類》って何ですか?
そんな声が聞こえてきそうです(笑)

簡単に言うと、全ての特許(膨大!)を体系的に整理するため、
各技術内容に沿って体系的に作成された分類記号のことです。
実は、公開されている全ての特許には《特許分類》が付けられています。
※特許公報の発行の際に、特許庁が付与作業を行っています。

つまり『調査内容』に合った《特許分類》を探し、
その《特許分類》が付与された特許公報を見ていくことで、
効率良く調査作業を進めることができます!

先の【例】の場合、
『自動車のドアのハンドルの構造』および『ハンドルがバネ付き蝶番』の内容に合う
《特許分類》を探すことになります。

では《特許分類》をどうやって探すか?
一般的な方法としては、[特許情報プラットフォーム(J-PlatPat)]で探すのがいいでしょう。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/

そしてJ-PlatPatで『調査内容』に合う《特許分類》を探すと、次の分類(FI)が見つかります。
・B60J5/04@H(ドアハンドル)
※ここに示す分類は、説明の便宜上、あくまで一例です。

⇒[特許情報プラットフォーム(J-PlatPat)]の使い方はコチラ
⇒《特許分類》の詳細な説明はコチラ

でも『ハンドルがバネ付き蝶番』に合う《特許分類》を見つけることができませんでした。
どうしたらいいでしょう?

④《検索式》を作る

当然のことですが、この世の全ての技術内容を網羅するほど、
《特許分類》は豊富に体系化(細分化)されていません。

なので、見つけた《特許分類》に対して、
検索キーワードの「バネ」及び「蝶番(ちょうつがい)」を掛け合わせることになります。

具体的な検索式は以下の通りです。
B60J5/04@H × 「バネ」 × 「蝶番+ちょうつがい」
※「×」は《演算子》で「論理積」を意味します。
※「+」は《演算子》で「論理和」を意味します。

このような演算により、《特許分類》B60J5/04@Hが付与された特許公報、
つまり『自動車のドアのハンドルの構造』の内容が記載された文献のうち、

「バネ」及び「蝶番(ちょうつがい)」が共に記載されてる特許文献に絞り込まれ、
上記【例】の技術内容に近い特許文献が集まることになります。

⑤《検索式》による検索結果(母集合)の特許文献を読む(スクリーニング)

《演算子》を使った絞り込みをしても、
検索結果(母集合)は、数十件~数百件となるのが普通です。

「本当にこの特許文献の全ての文章を読むの?」と思いがちですが、
心配する必要はありません。
そんなこと、実際には不可能です!

なので、特許文献を読む(以下「スクリーニング」と言います)作業を、
段階的に実施していくことが理想的です。

「段階的に」とは、おおまかに、
1.抄録(タイトル、要約など)をスクリーニング
2.特許請求の範囲をスクリーニング
3.明細書(図面も)の内容をスクリーニング
の流れで、1~3の順に、抽出する特許公報を絞り込むことをいいます。

たとえば、「1.抄録をスクリーニング」の段階で20件程度に絞り、
さらに「2.特許請求の範囲をスクリーニング」で5件程度に絞り込んだ後、
「3.明細書の内容をスクリーニング」でその5件の内容を丁寧に確認、
という方法が理想的です。

⑥最後に、見つけた特許文献を報告(報告書の作成)

段階的にスクリーニングを実施し、
【例】の『調査内容』に合う特許文献が、例えば1件見つかった場合、
『調査内容』の「構成1」及び「構成2」と、『先行文献』の開示内容との、
対比の結果を分かりやすく示すことが理想的です。

「対比結果を分かりやすく示す」とは、
報告書の形式が「文章のみ」であるか、「対比表(表形式)」であるかを問わず、
調査結果の報告を受ける人が理解できる形式であれば、
どのような表現でも良いと思います。

たとえば、
「先行文献の段落~には、『調査内容』の構成1、2が記載されている」など、
調査の結果が確認しやすくなるよう、発明の開示の箇所を明示的に示すことで、
報告を受ける人が理解しやすくなります。

以上、先行特許文献の調査方法を簡単に紹介させていただきました。

是非、ご参考になさってくださいね!

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